早いもので、年間ベストの選出をするのも3年目です。
今年は4月から会社での役職が上がり、部署も移動したことで、忙しさが飛躍的にアップしてしまいました。部下を持つようになったので、「仕事中にメタルを聴きながら周りをシャットアウトして仕事に集中する」ということが出来なくなってしまったのが、個人的には一番の痛手かもしれません。
また、年度の途中からは、忙しさと寝不足のせいか、腰や背中に謎の痛みが走るようになり、それに伴いCDの紹介頻度も激減させることになってしまいました。
従来は毎日3枚~4枚を紹介していましたが、今では1日に1枚くらいにセーブしている状況です。いずれ元の頻度に戻せるといいのですが…。
そんな状況ではありますが、なんだかんだメタルはやはり心の支えでして、今年もたくさんの素晴らしい新譜と出会うことが出来ました。
以下に紹介していきますので、お暇があればご覧くださいませ…!
【アルバム編】
2024年に発売のアルバムのうち、作品単位で聴きまくったもの達です。
10枚に絞ろうと思ったら、紹介しないのがもったいない作品がまだ残っていたので、仕方なく15枚にしてみました。
1位. Saidan - Visual Kill: The Blossoming Of Psychotic Depravity
アメリカのブラックメタルバンド。
実は2022年にもこのバンドの作品を1位に選んでいますが、本作も堂々の1位です。
ヴィジュアル系バンド的な日本人受けするヒロイックなメロディに、悲壮感と暴虐性をのせ、過激に疾走しまくるサウンドは鳥肌もの。女子高生コンクリ詰め殺人事件など、凄惨なテーマを選んでいるのも強烈です。
好きな曲: ③Sick Abducted Purity
2位. Alcest - Les Chants de L'Aurore
フランス出身のNeige様によるポストブラックメタル。このジャンルの第一人者ということで、本作も圧倒的な幻想性を漂わせてくれていて最高でした。うっとりしますね。
好きな曲: ②L'Envol
3位. Ὁπλίτης - Παραμαινομένη
中国出身の妖しすぎるブラックメタル。
サックス等もぶち込まれた混沌としたサウンドと、プログレもびっくりな複雑怪奇な展開、そして圧倒的な暴虐性も兼ね備えていて最高です。
好きな曲: ①Μῆνιν ἄειδε, θεὰ παραμαινομένη ἐμοῦ...
Gyzeから改名した日本のメロディックデスメタルバンド。
従来通りのヒロイックなメロディだけでなく、和の要素も盛り盛りで嬉しいです。
好きな曲: ②Gekokujo
5位. Drown In Sulphur - Dark Secrets Of The Soul
イタリア産のデスコア。
荘厳なオーケストレーションと破壊力のあるデスコアサウンドの組み合わせと、時折顔を出すヒロイックなメロディが最高。Lorna Shore好きはぜひ。
好きな曲: ③Buried By Snow And Hail
6位. In Vain - Solemn
ノルウェー出身のプログレッシヴブラックメタル。
このバンドも全作品それぞれ素晴らしいのですが、本作も圧巻の出来でした。じわじわと展開されるゆったりしたメロディと、深みのあるデスヴォイスが最高。
好きな曲: ①Shadows Flap Their Black Wings
7位. Myrath - Karma
チュニジア出身という独自性を最大限に生かしており、前作より少し中東感は減ったものの、まだまだ異国情緒たっぷり。
好きな曲: ②Into The Light
8位. Keygen Church - Nel Nome Del Codice
イタリア出身のエレクトロメタル。
教会風のパイプオルガン的なサウンドに、コンピュータ的な激しい電子音が絡みつく斬新なスタイルが強烈なインストメタル。
好きな曲: ②La Chiave Del Mio Amor
9位. Thy Catafalque - XII: A gyönyörű álmok ezután jönnek
ハンガリー出身のポストブラックメタルバンド。
東欧らしい独特のフォークサウンドを混ぜたアヴァンギャルドな音楽性でとても良かったです。意外と激しめなのも良い。
好きな曲: ①Piros Kocsi, Fekete Éj
10位. The Troops Of Doom - A Mass To The Grotesque
ブラジル出身、元SepulturaのJairo "Tormentor" Guedzによるスラッシュメタルバンド。オールドスクールなリフながらもメロディアスさを感じさせたりで非常に良い。
好きな曲: ②Chapels Of The Unholy
11位. Opeth - The Last Will And Testament
しばらく純プログレに傾倒していたスウェーデンのプログレッシヴデスメタルバンド。グロウルが復活しただけでこんなにテンションが上がるとは…!
好きな曲: ③§3
12位. Necrophobic - In The Twilight Grey
スウェーデン産ブラックメタル。
相変わらずのハイクオリティな楽曲が並び、過激なだけでなくどの曲もしっかり個性を持っていて素晴らしい。
好きな曲: ④Stormcrow
13位. Deicide - Banished By Sin
デスメタル界の重鎮。90年代に回帰しつつも、しっかりと近年のメロディアスさもあり、彼らの魅力がたっぷりです。
好きな曲: ⑥Woke From God
14位. Battle Symphony - The Empire Of God
ギリシャ産のシンフォニックメタル。
能力値をコーラスに全振りしており、クサメロをこれでもかとばかりに荘厳に歌い上げるさまは圧巻。ただ、音質が悪過ぎるのだけがひたすら残念…。
好きな曲: ①Constantinople, The New Rome
15位. Nocturna - Of Sorcery And Darkness
ソプラノとノーマルの2人の女性Voを要したイタリア産メロパワ。適度なクサみで着実なメロディ展開を見せてくれるのがとても良い。
好きな曲: ②Sapphire
【チューン編】
アルバム単位というよりは曲単位で聞きまくったものを選出。今年は10曲選んでいます。
1位. Visions Of Atlantis ‐ Armada
オーストリアのシンフォニックメタルバンド。
前作に引き続き海賊メタルを踏襲しており、そんな中でも勇ましくヒロイックなこの曲がとてつもなく素晴らしかったです。一緒に歌いたくなるようなサビメロの中毒性が素晴らしい。
2位. Violet Eternal ‐ Now And Forever
MajusticeのGtとDerdianのVoのデュオ。明るいサビメロがめちゃくちゃ好みで何度も何度も聴いてしまいました。
3位. Lèpoka ‐ Antes del amanecer
スペイン産フォークメタル。
バンジョー・ヴァイオリン・笛などの音色が跳ね回る陽気な民謡フォークに、ちょっぴりスカの要素もプラスした楽しいメタル。
4位. Veonity ‐ The Fifth Element
スウェーデンのメロパワバンド。
明るいコーラスが最高に素晴らしいクサロパワ。
5位. Elvellon ‐ A Legacy Divine
ドイツ出身の美麗なシンフォニックメタル。女性Voも透き通っていて良い。
6位. Vhäldemar ‐ Devil’s Child
スペイン産メロパワ。Gamma Rayタイプの明るいコーラスが良い。
7位. Glyph ‐ A Storm Of Crimson Fire
カナダとアメリカの混成メロパワ。Powerwolfタイプの雄々しいコーラスが素敵。
8位. Narbeleth ‐ Path Way To Occult
キューバ産のブラックメタル。しっかりクサいトレモロリフが魅力的。
9位. Opera Magna ‐ Que el amor, la vida y la muerte así te encuentren
スペイン産シンフォ系メロパワ。流麗かつスパニッシュなクサみが素晴らしい。
10位. Korpiklaani ‐ Saunaan
もはやベテランとなったフィンランドの森の妖精達による久々のキラーチューン。
フォーキッシュで陽気な疾走がとても良い。
ということで、以上のアルバム15枚とチューン10曲が私の今年の年間ベストでした。
また来年も色々と発掘したり紹介したりしていきたいと思いますので、引き続きなにとぞよろしくお願いいたします!
※ 参考 前年度、前々年度の年間ベストはこちら